乳がんの薬物療法は、卵巣機能に影響を与えることがあります。
抗がん剤は、細胞の分裂スピードが速い細胞ほど、強く作用します。
卵巣などの生殖細胞は細胞分裂のスピードが速いので、抗がん剤の影響を強く受けることになります。
化学療法中は卵巣機能が抑制されて、閉経前の患者さんでは無月経が起こることもあります。
とくにシクロホスファミドは、卵巣機能への影響が強いことが知られています。
化学療法が終われば、若い患者さんの多くは、月経が回復します。
月経が回復すれば、妊娠・出産は可能です。
また胎児への影響も心配ありません。
ただ、50歳前後の人では、そのまま閉経することもあります。
ホルモン療法では、LH-RHアゴニスト製剤の投与中は、その薬の働きから完全に無月経になります。
抗エストロゲン剤でも、個人差はあるものの、無月経が起こることがあります。
ホルモン療法も終われば月経は回復し、妊娠・出産は可能です。
ただし、ホルモン療法中に妊娠すると、妊娠によるとホルモン環境の変化が、乳がんにも胎児にも悪影響を与えることがあります。
いずれにしても、妊娠を希望する場合は、事前に医師に伝えて、よく相談することが大切です。